5月15日、横浜で、パラトライアスロン世界大会が行われました。
そして、大会後に開催された「パラトラトーク2021」というイベントでは、オンライン上で、パラトライアスロン選手の木村潤平選手、佐藤圭一選手、そしてオランダのヘールト・スキパー選手に来ていただき、子どもたちがインタビューを行いました。
このインタビュー会に参加したAll Education Academy(AEA) の子どもたちは、子どもたちの質問を英語に訳してスキパー選手に伝えるという仕事をしました。
AEAの子ども達が英語でオランダの選手(スキパー選手)に質問をしたり、また、インタビューに招待された子どもたちの質問を英語に通訳をしました。
そして、スキパー選手の回答も日本語に通訳しました。
木村選手とスキパー選手は車いす、佐藤選手は片腕のひじから上がないという障害があります。
インタビューでは、3人の選手はどんな質問にも答えてくれました。
その中で、選手たちは、「くじけそうになったりやめたくなるときがあったら、自分の体を休めるために、自分の好きなことをしたりする」と言っていました。
また「ファンや自分への応援によってもっと頑張ろうと思う」と言っていました。
さらに、インタビューの中で木村選手は、スキパー選手へのライバル心を伝えてくれました。インタビューの始めから子供達の質問の答えの節々まで当日行われたレースで敗北した相手の事を物凄く意識していて、プロのスポーツ選手のハングリー精神の強さを見せてくれるとともに、失敗から切り替えて次に活かそうとする姿勢や精神のタフさなども話してくれました。
参加したAEAの山口駿君は、「今回、僕は初めてパラトライアスロンを観戦しました。腕や脚がない選手も泳いだり、走ったり、自転車に乗ったりしていて、僕は、「選手は全員、ものすごく努力をしているのだろうな」と思いました。そして、インタビューの時は、選手達が優しく接してくれたので、少し安心しました。「障がいがあって、社会的バリアを感じたことはありますか?」という質問に対して、3人の選手が「ほとんどない。」と答えていたことが、僕には印象的でした。それで、僕はこれからも障がいがある人を見かけたら、優しく接しようと思いました」とコメント。
また、古川刀雅君は、「今回僕は選手の意外な意見を聞いたりして少し自信が持てた気がします。なぜなら選手は脚や手がなくても気にしてないって言ってたことです。僕はそれを聞くと少し勇気付けられた気がしました。」古川乃愛ちゃんは、「私もスポーツはだいすきで、自分が失敗したり、自分が思うようにできなかった時は辞めたくなったりしたことが沢山あります。しかしその時はどうすればいいか、もっと練習したら上手くなるのかなど考えすぎてしまうことがありました。でもこれからは体を休めるのも大切にしつつチームのみんなと頑張っていきたいと思いました。」と振り返っています。
また、通訳にチャレンジしたことについて、土屋七果ちゃんは、「この通訳はこれから役に立つと思う。なぜなら英語が当たり前になったときにネイティブとペラペラしゃべれるようになると思うからだ。」とコメント。
また、天笠陽一朗君は、「通訳する前は私はとても緊張をしていましたが、通訳した後は緊張等もせずできて、少し楽しくとも思えてきました。また成功したことによって自分が英語を母国語としている人たちとの会話も多少なら問題なくできると感じました。」と述べてくれました。
最後に、このイベントを終えて、松山雄星君は、「今まで知らなかった沢山の面白い事を聞けただけでなく、トレーニング方法やモチベーションの話など実際に自分の今後に活かせる事も学ぶことが出来た。とても楽しい時間を過ごすことが出来た上に有益な話も聞くことが出来て自分は物凄く幸運だと強く思った。また、パラトライアスロンについての3人の選手の話を聞くだけでなく他人の質問を英語に通訳してスキパー選手に伝え、その答えをまた皆んながわかりやすい様に日本語に直すという経験がとても新鮮で難しく、貴重な経験になった事も良かった。選手の話やこの通訳の経験は確実に将来自分を助けてくれると思った。」と、今後に活かせる経験を実感していました。
※ 山口駿,土屋七果,古川刀雅,古川乃愛,天笠陽一郎,松山雄星
※ All Education Academy 横浜支部代表 松山友香
(校正=パラフォト子どもプロジェクト 久下真以子・佐々木延江)